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Category: VOL. 35

饒敏瀚:我々の仕事は「意識的」なプレイ!

▲研究開発室シニア研究開発ディレクター  「ゲーム」が「遊び」に等しいとすると、ガマニアでゲーム開発を担当するRD部門では、毎日の仕事は遊びをクリエイトするプロセスであると言ってよいでしょう。ただし、こうした「遊び」はプロフェッショナルでなければならず、そのような遊びとは「意識的」なプレイなのです! 連合開発部シニア研究開発ディレクターのクッキー(饒敏瀚)は言います。「本質的に私たちの仕事は絶えずゲームに熱中することですが、プレイヤーとの最大の違いは私たちが意識的にプレイするということです。大部分のプレイヤーは私たちよりもラッキーでしょう(笑)。なぜなら単にゲームのおいしい部分を味わえばいいんですから。」 まるで楽しいアミューズメントパークのように クッキーの言う「意識的なプレイ」とは、ゲーム開発における研究、分析、実行を指します。「私たちが毎日することは限られた時間の中から「意識的なプレイ」を生み出すことです。そうした結果を手にするため、「プレイ」をプロのレベルに引き上げなければなりません。市販のゲームを細かく研究し、プレイヤーの行動や心理をシミュレートし、ゲームのあらゆるポイントをデザインします。そのプロセスはいわば楽しいアミューズメントパークの建設です。事前に研究、分析、企画、中間となるアイデアの組み合わせを行い、その過程でユーザーに生まれる感じ方を考慮し、後から有効な調整と改善を加えます。こうしたプレイは高度な専門性と計画性に基づいたプレイなのです。」 忙しい仕事は日の出まで 高度な専門性と計画性が必要なことから、部門のあらゆるプロジェクトにおいて、チームはその本質的価値観、つまりプレイの真髄を理解することに取り組む必要があるとクッキーは言います。それぞれのゲームプロジェクトのディテールとクオリティは、通常彼らが最も神経と時間を集中するところです。特にゲームがリリースされる前の期間は、さらに精神と資源を注ぎ込んで内容をチェックします。「自分が前にゲーム開発をしていたころは、ゲーム画面だけでも20数回の修正をかけ、微調整は数え切れませんでした。一番忙しかった時には、1日中1つのバージョンを調整して、会社で夜を明かしたこともありました。」そしてそれはゲーム開発者であるクッキーの製品品質に対する要求とこだわりです。 遊びが仕事にひらめきを 仕事でプロとして遊ぶことに加え、クッキーは毎週決まった時間に連合開発部の仲間と一緒にテーブルゲーム(またはカードゲーム)を楽しんでいます。ゲームのプレイに関する知識が豊富になるだけでなく、適度に気持ちがリラックスでき、より多くの創造力があふれ出るのだとか。また、別のプロジェクトにプレイできるバージョンがあれば、全員がテストプレイヤーになって、プレイヤーの観点からゲームの内容を体験し、仕事を一種の遊びに変えていると言います。 クッキーにとって仕事と遊びに最も大切なこととは?少し考えると、笑いながら答えてくれました。「集中力ですね。」仕事では集中してこそあらゆる場面に対処でき、集中してこそ創造力に実行力が伴うと言います。また遊びでも同じように集中してこそ一瞬を味わいつくすことができ、さらにその過程で自分の人生経験が豊かになって、仕事と遊びに相乗効果が生まれるのです。 ▲正式な撮影前にもクッキーは絶えずプロジェクトのデータや資料をこまめにチェック。大切な時間は決してムダにしない。 ▲連合開発部では毎週カードゲームに興じ、ゲームのプレイに関する知識を充実させる。 ▲リアルなTANNHAUSERのミリタリーフィギュアはクッキーの数多いフィギュアの中でも一番のお気に入り。

曾偉人:仕事と遊びはすでに交じり合っていた!

▲クリエイティブセンター コンセプトデザイン 偉人は2001年にガマニアに入社する前、オーストラリアのディズニーに6年いました。台湾に戻ってからは2年余りアニメデザイナーをしていましたが、新しいことへのチャレンジを思い立ちました。ちょうど模型も小さいころからの趣味だったことから、2003年に上司にモデラーへの異動を申し出ました。それ以来偉人の仕事は2次元デザインからモデル製作に変わりました。仕事で目にした2次元の世界が1つずつ触れるようになり、手触りを持った立体の世界へと変わっていきます。 趣味が仕事に 趣味が仕事になると、仕事中も自然と遊びの要素が入ってくると偉人は言います。しかし「仕事」であるからには、一番大切なのはやはり使命感を持っていいものを仕上げることです。例えば最近クリエイティブセンターとSOFA Studioが共同で作ったアニメ「玉甲」のプロジェクトでは、「白虎」というキャラクターを4D模型にしなければなりませんでした。3Dで製作したアニメを見ると、偉人はどんな材料を使ってどんなサイズでこのかっこいいキャラを作るのか決めなければなりませんでした。偉人は模型の関節が可動であることにこだわるデザイナーなので、構造の複雑な模型の制作には特に神経を使いました。 「動かせる模型は制作時間がかかります。さらに模型の動きを自然な滑らかさにして、全体に影響を与えないようにすることが今回の製作での最大の課題でした。」偉人はでき上がったばかりの「白虎」を『G!VOICE』に見せながら語ってくれました。 他人の目から見れば、長時間1つの空間で模型製作に没頭することはつまらないと感じるかもしれません。しかし偉人のアトリエは次第にガマニアのフィギュアコレクターたちのたまり場になっていきました。手に入れたばかりのおもちゃについて語り合ったり、発売されたフィギュアについて語り合ったり、レアな模型を見せ合ったり……いずれも仕事の息抜きに楽しめることばかりです! 一番大切なのはこだわる気持ち 偉人は言います。「仕事で一番大切なのはこだわる気持ちです。明確な方向性と万全の準備が整ったら、粘り強く、地道に1つずつ仕上げていきます。遊びには明確な方向性というものはなくてもよく、気ままにする方がいいアイデアが浮かんできます。両者の違いは正反対なのです!」 偉人にとって仕事と遊びの関係とは?笑いながら答えてくれました。「私にとって、仕事と遊びは交じり合っているようなものです!両者の関係は時間ごとに入れ替わります。1つのこと(模型の制作)でも昼間は仕事で、夜は楽しい趣味になります。それもいつもの自己管理の方法です。」 ▲偉人のアトリエでは、模型製作に必要な「ツール」が壁や机に所狭しと置かれている。 ▲2Dや3Dのスケッチから4Dの模型をどう作るか、それが偉人の普段の主な仕事。 ▲フィギュアに関心があれば、偉人の個人ブログ :Weylan’s Workshop (www.weylent.blogspot.com)一起交流。