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Category: UX経験談

GDCでのUI Team

今年のGDC (Game Developer Conference)は2月末から3月初めにかけてSan Francisco Moscone Centerで開かれました。幸いエルゴノミックデザインセンターもこの世界中のゲームデザイナーたちが集まる催しに参加できました。盛大な催しではすばらしい経験を分かち合うことができ、カジュアルからハードコア、モバイルやコンソールからオンライン、プログラム、美術、サウンドからマーケティングまでと、いずれもゲーム業界の各方面での専門知識を共有できました。 しかし、今回お伝えしたいのは1週間にわたるGDCで学んだカリキュラムではありません。(そう言うと失望するかもしれませんか?)カリキュラムについては今後グループでまとめて勉強会を開く予定です。(乞うご期待!)今回はもっとリラックスできる内容にしたいと思います。 Design In SF, design in life (下を向けばデザインが落ちている) 西海岸のSan FranciscoにはNew YorkやBostonのような東海岸の都市が持つ多様化したクラシックとモダンの芸術的な雰囲気はありません。またParisやRomeのようなヨーロッパ都市の深い歴史と文化の洗礼も受けてはいません。しかしSan Franciscoは初期の西洋列強の殖民、ゴールドラッシュ、戦後のヒッピー文化、そして最近ではDot Com産業の発展を経てきました。それはオリジナリティ、多民族の融合、メインストリームとサブカルチャー、伝統と反伝統、アートとデザインを併せ持つスタイルへとつながりました。芸術は人々が崇め奉る高尚なものではありません。SFでは美術館だけでなく、街角のいたるところで下を見ればアイデアやインスピレーションが転がっているのです。 サンフランシスコに来るなら花を忘れずに。 GDCに来るならIndependent Games Festivalを忘れずに。Independent Games Festival (独立系ゲームフェスティバル)

機械と話すのはイヤ—ユーザーを喜ばせるダイアログ

    機械と話すのはイヤ—ユーザーを喜ばせるダイアログ   インターネットで起こる突発事態のうち、回線の中断やPCのフリーズを除けば、よくあるのは「システムメッセージ」でしょう!システムメッセージは様々なものがあって、「CapsLockキーを押したよ」と注意してくれるものや、「今、回線が切れて接続できないぜ」、「このアカウントは誰かが使っているぞ」と教えてくれるものがあります。そのほとんどは温もりのない冷たいメッセージになります。しかし、以下のメッセージにはニヤリとさせられるでしょう。 「念のため、あなたが人間なのかどうか確かめなければなりません。」 これは、twitterにログインする時に、IDとパスワードを3回間違えると現れるメッセージです。 とてもユーモアを感じませんか?こんなにユーモアあふれるメッセージを読めば、たとえ相手のシステムにエラーがあっても、何か許せるように感じることでしょう!   微笑ましいメッセージを読んだあと、今度は思わず眉間にシワが寄るメッセージを見てみましょう! うっかりIDとパスワードを間違ってしまいました。そして、表示されるエラーメッセージは、このように細々したものが現れてきます。パスワードを思い出すだけで頭が痛いのに、こんな文字の塊を読み終えたら、ログインしようなんて思わないことでしょう…必死でそのメッセージをじっくり読むと、そこに述べられている手順が非常に多いことに気がつきます。メッセージウィンドウを閉じれば、それらの手順を覚えているはずがなく、ユーザーには大した助けにもなりません。   そのほか、もっとも知られているシステムメッセージは、会員申請する時の申込書を記入する際に現れるシステムチェックメッセージを置いてほかにないでしょう。システムは入力されたアカウント名が使えるかどうか、パスワードの安全性が十分かどうかをチェックし、認証メールの確認を通知する・・・など様々なことをします。 文字に溢れた申請ページは、入力バーの下に多すぎるほどの注意書きがあります。入力を終えても自分で右側にある「チェック」ボタンを押さなければなりません。それは少し疲れませんか?そのうえ、まずいことにほとんどのユーザーはそれらのメッセージを最後まで読みません!実は、私たちはよりよい方法でユーザーに近づくことができるのです。もう規格化されたテキストフレームだけでユーザーに今の状況を知らせるのではなく、より生き生きとした言葉を使うことができるのです。 「このアカウント名は使えます。」を「いい名前ですね」に変えます。 「パスワードの安全性:弱・中・強」を「完璧なパスワード」にします。 メッセージの内容は必ずユーザーの分かる言葉でなければなりません!そのほか、ユーザーフレンドリーな言葉遣いは、ユーザーのエクスペリエンスをよりよいものにでき、その結果、そのサイトとより身近になろうとする考えが生まれ、温もりと気持ちをより感じることができ、そのサイトに対する印象もさらに深まります。   温もりもない冷たい機械と会話することを好む人はいません。一部のサイトはそのようなクールなスタイルが合っているかもしれません。しかし、今、インターネットを使っている年齢層はすでにどんどん広がっており、小学生からお年寄りまで、さらには飼っているペットまでインターネットをするという人も現れています!私たちはどのようにユーザー達(ペットを含まない!)に寄り添い、ユーザーのインターネット世界におけるトラベルをより快適なものにして、これほど多くの理解不能なシステムメッセージを恐れさせずに、私たちの気持ちを届けるべきなのでしょうか?   メッセージ送信における基本要素を以下にまとめました。   1. シンプル:30文字以内で完全な意味をすべて表現します。必要でない限り余計な文字を使いません。 2.

知っておきたいユニバーサルデザイン

  良いデザインは人々に快適な生活をもたらしてくれます。今回の2011年台北世界デザイン展南港展覧館内で活気に溢れる「ユニバーサルデザイン館」を見つけましたか?展示されている製品は、小さいものは日用品から、掲示板や家具といった大きなものまで多種多様で「人を以って出発点とする」をコンセプトに健康状態やお年寄り、身体障害者を問わず誰でも快適に利用できるデザインとなっています。   この「複合式多機能栓抜き」は、「テコの原理」を用いて、力の弱い女性や年配の方でも簡単に飲み物のフタを開けることができます。その他にもネイルアートをした女性の場合、缶ジュースのフタを開ける際、爪に傷がつくんじゃないかと心配になりますが、これには三角に尖った部位が付いていて、これを使えばいくら缶ジュースを開けても、もう怖くありません。     その他に面白い商品として「U型スポンジ」があります。この商品はユニバーサルデザインの特賞を獲得しています。デザイナーは濡れたスポンジが陰干しでは乾きにくく、また細菌も繁殖しやすいことを考慮し、スポンジには一センチ幅の切れ目を入れています。またユーザーはスポンジの窪みを使い一度に皿や鍋の淵を無駄なく洗うことができ、洗い終わった後は立てておくかキッチンの棚に干しておけばOKです。     大勢でパーティーをする時、いつもどれが誰のコップか分からなくなってしまいます。これは紙の折り曲げれる性質を利用した「Who's Cup」で、カップの淵に数字が印刷されており、パーティーの際は自分の数字を決めて折り曲げれば大人数でも誰のコップかがわかり無駄をなくしてくれます。     買い物をして紙幣と硬貨でお釣りをもらうことがよくあると思います。そんな時、この「分」があればお釣りを財布に入れるだけで、硬貨だけが小銭入れに自動で落下し、次に小銭を使う際は反対側を開けるだけでOKです。これで小銭と紙幣を分ける手間が省けます、便利だと思いませんか。     ユニバーサルデザインには七項目の原則があり、三項目以上が当てはまっていればその作品はユニバーサルデザインといえます。     ユニバーサルデザインの基本原則   1. 公平な使用への配慮:どのような使用者にも適した設計を心がけ、可能な限り使用者を選ぶような設計を避け、一目瞭然の設計が望ましい。   2.

プレイヤーの心理を探る-心理生理学

  はじめに プレイヤーのゲームに対する気持ちと考えを如何にして読み解くのかは、ずっと各ゲームメーカーの議論の的になっています。現在使われている方法は、概ねアンケート調査・インタビューあるいはパネルディスカッションなど定量化した市場調査法で進められています。プレイヤーがゲームをした後のゲームに対する評価や満足度はわかりますが、プレイヤーがゲームをしているときの反応については、より直感性のあるツールで測定することが比較的欠けています。しかし、そのほかの産学分野で従来使われている心理生理学(Psychophysiology)なら、あるいは私たちにプレイヤーの考えを読み解くのに適した方法を与えてくれるかもしれません。そこからさらにプレイヤーのユーザーエクスペリエンスを向上することになります。     心理生理学とは   心理生理学は1960年から1970年の間に起こった心理学の一分野です。その理論の基は主に人体から生まれる生理反応シグナルを用いて、メンタルモデルを読み解く手助けとすることです。すなわち、人の体を使って、その人の感情及び心理状態を評価することです。ゲームのテスト及び研究をする担当者に言わせれば、心理生理学は直接プレイヤーの反応からデータを取得する研究の方法であり、アンケートあるいはインタビューなどを通した主観的な方法ではありません。このほか、心理生理学のもう一つの優れた点は、ユーザーの生理シグナルを測定することで、ユーザー自身も感じていない感情や反応を発見でき、尚且つ測定のプロセスを中断しなくてもいい点です。   心理生理学の測定装置 心理生理学の測定装置を紹介する前に、感情と感覚の違いを明らかにする必要があります。現在、多くの研究において、感情と感覚は二つの異なる概念であることが指摘されています。感情は主に身体の心理状態を指し、生理のシグナルを通じて測定できるものです。例えば、心拍数の上昇は身体が興奮状態にあると読み解くことができます。そして、感覚は人体が感知した感情の状態を指しています。言い方を変えれば、人体はある種の感情の状態を生む可能性があるものの、自分がその感情の状態にある事を意識できずにいるのです。心理生理学が測るのは主にこの人体の感情です。 現在、心理生理学で主要な評価ツールの幾つかを以下に紹介します。: 1.脳波図装置(Electroencephalogram 略称:EEG) 脳波図は現在、人体の中枢神経を評価するときに最も簡単に使える測定ツールです。これまで使用されてきた機能的磁気共鳴映像装置(略称FMRI)のように被験者を高価な機器に寝かせてから測定が始まるのとは異なり、被験者の頭に電極を装着することで、脳が発する電波を測定します。主要なものはα波(比較的覚醒状態にある事を示す)、β波(比較的緊張状態にある事を示す)、δ波(睡眠状態にある事を示す)及びθ波(α波よりさらにリラックスした状態にある事を示す)などです。   2. 筋電図装置(Electromyography 略称:EMG) 脳波図と同じく、筋電図も電極を通して人体の筋肉の活動を測定します。例えば、筋肉の緊張やリラックス状態です。中でも顔部筋電図は、被験者の測定プロセスにおける顔部の状態を測るのに役立ち、それが表す感情反応を推測することができます。通常、顔部筋電図が測定する箇所は、1.眉部:皺寄せを測定します。ネガティブな感情を表します。2.頬:主に頬骨の部分です。大笑いあるいは驚きを主に表します。3.目の付近:主に嬉しいあるいは楽しい感情を測定します。 3. 皮膚電位計(Electrodermal Activity 略称:EDA) 皮膚電位計は主に皮膚の電流変化を測定します。それは感情反応の指標でもあります。緊張しているときは、交感神経の活動が強くなり、汗腺の分泌も増えるため、皮膚の導電量の増加を測定できます。通常、皮膚電位計は被験者の二本の指に装着されます。心理生理学測定ツールの中で装着が簡単な上にコストが比較的低い測定ツールでもあり、現在ではうそ発見器への応用がよく知られています。   4. 心拍変動測定(Heart

スマートフォンUI設計の原則

今日の携帯電話開発ベンダーは、通常そのウェイトをハードウェアの向上に置き、機能の実践に過度に焦点を置いています。例えばより高速なCPU、より多くのフラッシュメモリなどを追加しますが、ハードウェア自体の操作体験こそそれらのハードウェア機能が実用的か否かの鍵となる、ということは疎かにされがちです。 Iphoneは現在のスマートフォンの中で大きな人気を誇っています。IOSを除く、そのハードウェア機能はどのスマートフォンベンダーでも製造できますが、オペレーティングシステムの親切で直観的なデザインは一般のモバイルデバイスベンダーには真似ができないものです。 ソフトウェア設計の過程で、UIデザインは常に最も疎かにされやすい部分です。しかし、最近ではスマートフォンが雨後の竹の子のように続々と出現しており、設計不良のUIはユーザーに迷惑と抵抗感をもたらし、小さなスクリーンの中でより拡大されて見られてしまいます。 Iphoneの使用経験では、開発者はユーザーの多くがすでにIPhoneが提供するジェスチャーとコンポーネントの定義に慣れていることを知っていなければなりません。反対に携帯電話のソフトウェアへの要求もそれに伴って高くなっています。もしIPhoneで指をスライドさせてページをめくったり、拡大・縮小を行うことができなければ、そのソフトウェアが淘汰される確率は自然と増加します。そのため、開発者は必ずユーザーの角度からユーザーのニーズを理解することが必要となります。ユーザビリティとユーザーのニーズを一つにすることで最高のユーザーエクスペリエンスが創り出せるのです。しかし、ユーザーにマッチするUIはどうやって定義すればよいのでしょうか。ユーザビリティとインタラクティブ性を重視したデザインは、スマートフォンがスムーズにマーケットに進むことができるか否かの重要な鍵となっています。これら設計の細部は具体的に実現することは難しいのですが、必要な作業でもあります。業界の開発者によって開発された製品が、同じエリート分野において潜在ユーザーの使用時に発生する使いやすさの問題が見つからないということを避けるために、実用的なインタラクティブアクションとユーザビリティ設計の製品のUI開発は開発者の大きな学びと疑問として厳然と存在しているのです。 良いUIが注意すべきいくつかの事項 1.ユーザーの操作に対するモチベーションを高める 良いUIはユーザーに適切な刺激を与え、操作してみようというモチベーションを高め、ユーザーが継続して操作する動力となります。訓練されないユーザーはいません。そのため、スマートフォン使用時、ユーザーのほとんどはその頭の中に既定の操作モデルが存在しています。もしユーザーの習慣に従って設計し、ユーザーを刺激できなかった場合、ユーザーはそのソフトウェアを操作しようとする気持ちを失くし、その他の代替製品を探すでしょう。     画面ICONの振動により、自然とユーザーに継続操作のモチベーションを与える。 2.ユーザーの操作簡易性の提供 シンプルなデザインのインターフェースによって、ユーザーが便利に操作できるようにし、直観的な理解を加えることで、ユーザーの操作ミスの可能性を低減します。 3.全体の統一されたインターフェースのデザイン 優れたデザインのユーザーインターフェースは全体性と一致性のメリットが具わっているべきです。インターフェースのデザインアーキテクチャは必ず明確で統一性を具えていなければなりません。スタイルのデザインにおいてもソフトウェアコンテンツとの一致性が必要です。 4.ビジュアルデザインでユーザーに直観的な理解と操作を提供 開発者は一部のユーザーインターフェースにおいて美しいデザインを施しますが、デザインはユーザーの立場を出発点にして考えられなければならないことを疎かにしがちです。そのため、ユーザーにはっきりと分かりやすく、正しく使用してもらうことを最も基本とし、また最も注意すべきこととするべきです。 5.秩序あるインターフェースの配列 インターフェースのデザインは秩序立っているべきです。整ったインターフェースはユーザーがより気軽に使用することができます。 秩序のある配列はユーザーの操作をより気軽なものにする。 6.安全性 ユーザーの選択は単一ではなく自由です。しかもどの選択も可逆性を具えています。これ以外にも、ユーザーが危険な選択をした時には、警告を行うシステムメッセージを提供します。 7.ヒューマナイズされたオプションの提供 ユーザーインターフェースはユーザーが個人の習慣に基づいてインターフェースを設定できることが必要であり、プロフェッショナルなレベルのものと入門クラスの使用システムを具えているべきです。効率の良さとユーザーの満足度はヒューマナイズの程度の高低を示すものです。 以上いくつかのポイントを議論すると、デザインの優れたUIはユーザーに直観性と明確で高度な理解をもたらすだけではなく、更にユーザーをハードウェア自身のシステムの制限を飛び越えさせ、またユーザーにハードウェアのメリットを体験させながら、いささかのマイナスの影響も感じさせません。  

ユーザーと企業を結ぶ-UXデザイン

近年、ユーザーエクスペリエンスデザイン(User Experience design、略称UXデザイン)というキーワードが世界を席巻しています。それと同時に、私たちはユーザーの消費現象が次第に変化し、消費はすでに生理的な要求から心理的な満足に転換していることを発見しました。製品の開発とデザインはもう「機能と外観」を強調するのではなく、ユーザーの体験を強化し、そのうえ企業のDNAとユーザーを繋ぎ合わせなければなりません。     製品の開発とデザイン=企業ニーズ+ユーザーニーズ   1つの優れた製品は企業ニーズとユーザーニーズを結びつけなければなりません。脳科学の角度から見ると、ヒトの脳は2つに分けることができ、左脳(赤い部位)は論理力、右脳(青い部位)は直覚・感受力を代表しています。企業は非常に優れた左脳を持ち、思考・論理・判断力で以て様々なプロジェクトおよびミッションを処理して、企業の利益獲得をサポートします。そして、ユーザーは強烈な右脳を持っており、単純に使いやすく快適を感じることを求め、満足感を得ます。   どんな企業も製品を開発あるいはデザインするときに、よく企業目標とユーザーニーズの間に些細な衝突及びギャップが生じます。それはまさに左脳の理性と右脳の感性が衝突した結果です。如何にその間のギャップを減らし、最良のバランスを見つけるかは、すべての企業がぶつかる問題です。   UXデザインの過程から企業のニーズとユーザーのニーズを知る   IDEOがスペインのBBVA銀行のためにデザインしたATMのケースから、IDEOがどのように企業ニーズとユーザーニーズを結びつけたのかについて分析してみましょう。一味違ったATMのエクスペリエンスを示し、ユーザーがATMを使用するときの「プライバシー、シンプル、カスタマイズ、お金の取り出し、喜び」の全く新しい体験と気分を十分に満足させた上、BBVA銀行の企業経営理念も伝えました。   (1(1)企業の経営理念とサービスについて理解する 「理解」は製品を開発する前の課題です。プロジェクトチームはBusiness Requirementを理解しなければならず、技術・市場の区分・ターゲットの選定などを用いることができます。その後に構造の構築を行い、進捗を計る基準を定めます。 実際にBBVA銀行のもともとのATMデザインを観察し、ATMが提供する機能をまとめた。こんなにたくさんのボタンと注意メッセージを見ると、どう手をつければいいのか分からなくなる。   (2(2)実際にユーザーの使用習慣を観察する 1つの優れた製品はデスクの前に座っているだけで作り出せるものではありません。革新または製品を改善する過程において、エンドユーザーがだれであるかを考え、実際に彼らの使用目的・過程・表情それと気分を観察しなければなりません。私たちはだた「ユーザーの製品機能及び特色に対する満足度」を発掘するのではなく、さらに「ユーザーの製品を使用する本質とエクスペリエンス」をより深く発掘するのです。 デザインチームはスペイン・メキシコ・アメリカのBBVAユーザーがATMを使用する過程を取材した。同時にガソリンスタンドの自動支払装置、スーパーの自動レジ、電車の自動券売システムなどの類似設備を観察した。それは、ユーザーに最も便利で日常経験に適した操作方法を探り出すためだった。   (3(3)デザインのアイデアを出し、絶えず問題を収集・整合する

エモーションからデザインを見る

  ショッピングサイトではどうすれば店に「リピーター」が訪れるのか?YahooショッピングサイトとPChomeショッピングサイトを見ると、Yahooの店舗数が多いのはなぜか?実は、それは感情におけるある種の複雑な関係なのです。人間は感情で物事を考える動物です。この感情が製品とお客さんの関係も繋ぎとめており、店を利用した事のない客でも、商品に帰属意識を持たせることができます。そして、ユーザーのサイトに対する熱中度にも同じような感情のつながりがなければなりません。     エモーション-アクションの反応関係 心理学の点からすれば、感情は身体が外的刺激を受けた際に起きる反応です。逆に言えば、内在の感情が外的刺激を受けて、内在する気持ちが引き起こす生理及び行為における反応です。では、なぜアクション反応というのか。ユーザーのアクション反応において、私たちはユーザーの表情または身振りにより他人に対する感情反応を読み取ることができます。例えば、バットを振り回している選手は、怒り狂ったように殴りかかろうとしているのか、あるいはバッティングしようとしているのかなどです。   刺激 > 認知反応 > 感情反応 > 行為反応 > 反応の結果   Example: 敵に遭遇する > 危険を察知する> 恐怖を感じる> 逃げる > 別の獲物を探す

なにっ!!404エラーページが。さてどうする?

ウェブページやブラウザゲームを表示する際、「ページが見つかりません」(略称404ページ)に悩まされた経験は誰しもあるでしょう。404 Labの統計では、「404ページが表示されたら、どんな気持ちになりますか?」との問いに、39.88%の人が悲しくて声も出ないと答え、36.92%の人は前のページに戻って404ページの存在を忘れると回答しています。この統計データは興味深いものですが、誰もが404ページに悩まされた経験があることを示唆しています。 404エラーページが表示されるのは、ユーザーにページのリンクが無効であること、ページが削除されていること、ユーザーが入力したアドレスが正しくないことを知らせるためです。ウェブデザインのプロセスにおいて、大多数のウェブサイトがデフォルトの404ページを採用しており、404ページをデザインし直すことはありません。デフォルトの404ページのグラフィックやコンテンツでは、ユーザーが次に行う操作がわかりにくくなっています。 実は、404ページのデザインを改善し、直感的で工夫を凝らした方法でユーザーに次のステップを提示することができます。優れた404ページなら、ユーザーが探している情報が手に入りやすくなります。あるいは、その他の便利なソリューションやオプションを提供して、ページが見つからないことによるユーザーの失望や不信を抑えることができます。さらに、ユーザーが自分でサイトのコンテンツを探し出せるよう後押しします。 ここに分類した404ページデザインは、主に「ユーザー同士のやり取りをリンクし、ユーザー情報を正確に提供して、次のステップを提示する」ことをアピールしています。では、デザインの方向性のポイントを簡単に紹介していきましょう。 1.     ユーザーの親近感をキープ サイトの構成では、すべてのページで共通のグラフィックやサイトロゴなどの情報を表示します。これによりユーザーは同一サイトのページを表示していることが簡単にわかります。また、404ページにもそのサイトのグラフィックやサイトロゴなどの情報を取り入れます。なぜなら、ユーザーはサイト内外のいずれから404ページに飛ばされたのか、はっきりしないからです。ユーザーが見慣れたカラーやグラフィック、ロゴであれば、安心感が生まれ、ページを閉じられる恐れがなくなります。 – larknews:このページが表示された理由を面白おかしく説明し、怒りを静める。ただし、larknewsの404ページにはサイトのカラーやグラフィック、ロゴがなく、面白ページを開いたと思われる。 – Spore:sporeゲームの独創性を余すことなくアピール。オリジナルの404モンスターが404エリアに入ったことを知らせてくれる。早く立ち去らねば! 2.     エラー情報をはっきり表示 ユーザーが404ページにジャンプした場合、エラー情報がはっきりと表示されなければなりません。はっきりと表示されるエラー情報は、ユーザーを脅かすものではありません。現在のトラブルを明確に伝え、ユーザー自身に過失があると思わせないようにして、次のステップの実行をサポートします。 – Rockettheme:強烈な色彩と特大サイズの文字で、ユーザーは404ページであることが一目瞭然。また、エラーメッセージで現在の状態を簡単に説明している。 – abduzeedo:宇宙空間の漂流がテーマ。わかりやすいテーマと画像のグラフィック効果に、ユニークなセリフを組み合わせている。「ヒューストン基地、トラブルが発生した!!我々は目的のページにたどり着けない:(」。 – 31three:様々なチョウのグラフィックデザインで、ユーザーの視覚が混乱する。現在の状態について詳しい説明がなく、404ページであることがわかりにくい。 3.     代案をはっきり提示 代案をきちんと提示することは、404ページの設計に大切な要素の一つです。ユーザーが適切に次のステップやリンク先を選べるようにし、「迷子」にならないようにします。代案は数多くの要素で計画と設計ができますが、よく用いられる方法には次のようなものがあります。  ●  メインメニューや検索機能を提供:ユーザーが早く正確に別のページにジャンプできるようにする。  ●

ヒューマン設計センターUX LAB(User Experience Laboratory)新落成

  人の設計によってより良きものに変える便利機器―UX LAB起動! ヒューマン設計センターUX LABが正式に起動したぞ!ユーザーの経験を検討することは、今後、グループ各部署にとって、必ずや助けとなるだろう。ユーザーがセンターのUIデザインコンセプトに溶け込み、グループが作り出す色々なものへの助力となるよう願ってやまない。UX LABとは、どのようなサービスを提供するのか、どのような特色があるのか、ラボの環境はどうなのか、全てみんなのために一つ一つお答えしよう。   UX LABの検討範囲 UX LAB(ユーザー経験ラボ;User Experience Laboratory)はユーザーの体験したことを各検討の起点として、「プロの評価」(Expert Review)、「フォーカスグループディスカッション(ある特定の共通点を持つグループへの取材)」(Focus Group Discussion)や「ユーザーテスト」(Usability test)などを含み、それによりラボを設置したりする。 ゲーム開発から言えば、開発段階にプロ(Expert)がユーザーの観点から、そのゲームのUI設計プロセスの完成度やその内容度を評価するが、プロが開発したものを量産する段階に入る際(内容が完成した時)、プレイヤーを募集して遊んでもらい、各UI設計に対するプレイヤーの反応を収集したりする。   UX LABのサービスはどこが違うのか。 専門的実行と科学的分析、これがUX LABが己に課す約束である。   専門的実行―プロの研究チームによる企画と実行研究

元気を与えるフッターの作り方!!

この文章を語る前に、NOKIAの広告にあった「テクノロジーは常にヒューマニズムから」というフレーズを思い出しました。生命をもたない製品が人と製品の間の感情により設計され、製品にフレンドリーな感覚が瞬時に生み出され、製品やサイトが冷たくなくなります。実際、我々は設計過程において常に斬新な概念、または古臭い手法を用いているわけではありません。そうではなく、一人ひとりの潜在意識に深く入り込んでいるのです。恐らく誰も熱心にフッターを見たことはないと思います。このフッター設計は、よく見逃されたり、重視されない設計項目です。サイトのヘッダーこそがサイト設計における焦点と考えられています。人を惹きつけるヘッダーやコンテンツを製作するために全力を注ぎ込み、従来の版権声明と免責声明のフッターを設計すればいいだろうという考えであれば、このように終わるかもしれません。しかし、ユーザーが最後のフッターまで見たときの事を考えたことがありますか?   フッターはコンテンツを書けるような大きな空間ではありませんが、サイトデザインにおいて、GPS、ツイッター、最新情報といった面白い方法を用いて設計することができます。次に、フッターにおける新しいデザイン例をご紹介します。 VIMEO: Vimeoではとてもクールなフッターを目にすることができます。表示されている情報は少なく、ユーザーがVimeoに参加してくれることを望んでいるだけです。しかし、基本的に主要フッターが存在し、綺麗な挿絵風に表示されています。 Putzengel:美しいライン、各種スタイル、そしてマウスを滑らした時のビジュアル効果により、最後に会社の地図、企業情報と問い合わせ先情報がレイアウトされています。全てがモニターに表示されることにより、全体的に統一感がもたらされています。 Jan Ploch:とてもクールな個人サイトです。フッター設計がサイト全体まで延長され、アルコールのボトルデザインになっており、フッターではラベルで問い合わせ先を表示し、飲み干す効果が加えられ、非常にユニークで、ヘッダーからフッターまでのデザインがはっきりと続いています。 Ok Studios:サイト全体が上下層交差の動画となっており、マウスの動きと連結したビジュアル効果をもつサイトです。ユニークなイラストスタイルを採用しており、フッターには白黒の動物イラストが表示されています。 Adventure World:わくわくする冒険世界の体験で、まず地球からスタートとするシーンをフッターとしており、ボタンをクリックすると画面の上方向にシーンが延長されます。フッターをトップページのコンテンツに使用した非常に特別なサイトで、巧みにフッターを活用してシーンを作り上げています。 Atlantis:1962年に消滅したアトランティス大陸を探索。海洋プレートからカプセルに乗り込み、フッターまで探索します。 The Pixel:もう一つの興味深いブログフッターで、樹木の頭部が下に延び続けます。下に伸び続けると元々は樹木と村落であったことが判明します。 まとめ どのようなフッターデザインであれ、サイトデザイナーの優れたテクニックが強調され、デザイナーの巧みなテクニックを用いてサイトのビジュアルデザインとドッキングされることが望まれています。この文章内で、各種フッターデザインに彼らの創意が表わされています。またフッターはユーザーフレンドリーで、簡単に見つけられるものであるべきです。これらの目的は、驚くべき体験を提供し、ユーザー体験が改善されることだけを願うものです。 サイト上のフッターはすでにシンプルな一部分から、版権情報の承認と付加リンク以外にも、多機能エリアとして広がっています。ここでは、ツイッターの更新といった各種サイトの豊富な機能を確認することができます。         参考データ: http://www.flashuser.net/inspiration/ http://www.flashuser.net/web-design/

インタラクティブデザインで素晴らしい生活を作ろう

休日の午後に、あなたは心地良くカフェのオフホワイトソファにすわっています。優しい日射しがあなたの背中を包み込み、外の緑の蔓を眺め、周りの人々の囁きと笑い声を聞きながら、キュートなジャズ音楽が流れています。そして手に持っている呼び出しの受信機が軽く振動し、あなたは受信機を持ち、カウンターへ向かい、香りで満たされたコーヒーを持って戻ってきます。「お客様、コーヒーができました。」といった店員の叫ぶ声もなく、他の客の注文と間違ったりすることなどの混乱はありませんでした。 手に持っている小さく、そしてあなたをビックリさせた受信機はインタラクティブデザインの一つでした。   インタラクティブデザインとは? 更に簡単な言葉で説明すると、直感、面白さ、イノベーションと有用な方法を使い、人と人、物事、もの、空間の相互作用をデザインし、さらに効果的に使用できるように作るのが、インタラクティブデザインです。 食事をしに行くだけでも、注文を待ち、並び、順番の呼び出し、受付番号札、上述な振動受信機などは全部インタラクティブデザインからの発想で、更により素晴らしいアイデアが見つかるかもしれません。   新しい体験を生み出そう! 実に私達とインタラクティブは最も身近で、最も分かりやすいのは現在一番流行っているモバイルデバイスです:   –キーロックを解除する: 皆が「キーロックを解除する」機能を使ったことがあるだろう!この画面を見て、懐かしいと思いましたか?スマートフォンの時代に入って以来、このようなロックを解除する方法は段々少なくなりました。よく知られている方法ですが、惜しいことに直感ではわからず、使用するには学ばなければならないので、どうやって進化してきたのか見てみましょう。   –スライドしてロック解除: これはロック解除界の一大進歩であったのです。単にキーを押したり、パスワードを入れたりすることなく、スライドだけでロックを解除し、子供でも簡単に使える機能です。   –図形を描くことでロック解除: 人の脳が図形に対する記憶は数字より強いため、図形の記憶は数字より直感的と言えます。これはキーロックとスライドロックを融合した機能で、更に便利になりました。 –図形を描いてロック解除+ビジネスモデル: 図形に沿って描いたらロックの解除ができます!しかも図形認識にビジネスモデルを加えています!     インタラクティブなビジネスのチャンスは無限 我々の生活には、どこにでもインタラクティブなところがあります。バスに乗ること、駐車代を払うこと、朝食を買うこと、ミーティングなどの小さなことから、イベントへの参加、綺麗な街に出ることなどの大きなことまで、世界と相互作用しています。そのままの形に拘らなく、更に試しに素晴らしく面白くしたりして、一緒に今あるものを変化させましょう! –インタラクティブな自動販売機:

「デザインシンキング」 – ユニークなアプリの作り方

  クリスマスが近づき、店にどんな特別な贈り物が並んでいるかと誰もがわくわくする季節です。 クリスマスプレゼントを自分で作れたら、これほど特別な贈り物はないでしょう。 2011年11月にユーザーエクスペリエンスセンターは、参加者がクリスマスを題材にしたアプリを自分でデザインできるイベント《クリスマス・デザインシンキング》を開催しました。 「デザインシンキング」のコンセプトを盛り込んだプレイ方法を次に実例を挙げてご紹介します。     1. デザイナーと受け手になって ロールプレイをしよう!   ロールプレイング(役割演技)は、効率的に対話を生み出し問題を発見するための近道です。2 2人一組でペアを作り、1人がデザイナー、もう1人が受け手になります。     2. デザイナーは耳を傾ける – 日々の暮らしから必需品を見つけ出す 耳を傾けるとは、着手している製品の機能性や外観、色を考え出すということではありません。デザイナーは自分の考えを排除して、相手の言うべきことを真剣に聞かなければならないのです。聞くという行為は常に最も難しいことですが、的確な質問をし、限られた時間で正しい解決法を見つけ出すことにつながっていきます。必要なことをできる限りはっきりと浮き彫りにすることです。私達は「なぜ」と理由を聞く方法により、受け手が期待するものについてインタビューを行いました。そして、彼らのアプリの利用をさらに大きなユーザーコミュニティを映す鏡として捉え、理解を深めていきました。ユーザーの個人的習慣を考慮することも重要なことなのです。 3. デザイナーは整理する – 優先事項をふるい分ける