Googleが昨年末に行ったプロジェクト-「Google Project Re: Brief」で、Googleは60・70年代におけるコカ・コーラ・ボルボ・Avisレンタカー・Alka-Seltzer等、4ブランドのアメリカの定番広告を選んでその構造の解体を始めました。
コンセプトにおいてGoogleは過去の定番をテレビや平面広告だけで一方的に消費者に対してコミュニケーションを行う方法で表現するのではなく、インターネットにおける双方向的な特性を加えてコミュニティメディア、携帯電話・インターネットなどデジタル時代の新たなテクノロジーを利用し、当時の広告ニーズの目的、つまり私たちが俗にいう所のBriefに従って再解釈し、定番広告を再現しようという狙いなのです。
広告の中で、様々な人種の人々が異なる言葉で包装されたコカ・コーラを手にしてイタリアの山頂に集まり、「全世界に1本のコカ・コーラをおごってあげたい。」を歌っています。
「世界にコカ・コーラをおごる」というコンセプトは、技術的な問題によって当時はただのスローガンに留まっていました。しかし、21世紀の今日、Googleは当時クリエイティブディヴェロップメントに携わっていたアートディレクターHarvey Gaborを探し出し、Googleのチームと共同制作して「世界にコカ・コーラをおごる」を実現させたのです。
ウェブサイトのGoogle広告またはiPhone iADを通じて、世界の見知らぬ誰かにコーラを1本無料でプレゼントすることができます。インタラクティブ広告で世界各地の改造された自動販売機を選択して、相手に伝えたいメッセージか、或いはムービーを録画します。Googleは自動翻訳もしてくれるので言葉の問題を気にすることはありません。それから「送信」をクリックすれば、コカ・コーラはあなたのメッセージを指定した自動販売機に送ります。そして、見知らぬ誰かが自動販売機のメッセージを見てそれをクリックすると、その人はコーラを1本もらうことができ、自動販売機を通じてすぐに感謝のメッセージを返すことができるのです。
Volvoは1960年代にスウェーデンからアメリカ市場に進出しようとしました。Volvoはアメリカ人に「Volvoの車は大変信頼性があり、かつ耐久性がある」ことを知ってもらおうとしました。当時のアートディレクターAmil Garganoは、「Volvoの平均使用寿命は一般の米国産自動車の2倍、11年に達する」という事実を発見しました。そこで「Volvoを憎むかのようにVolvoを運転する」というコンセプトでVolvoの耐久性を表現しようとしました。
オリジナル広告:
ムービーでは、1人のラリードライバーがほとんど「暴力」といえるような方法で車を運転しています。突然急ブレーキをかけたかと思えば、突然アクセルを踏み込んだり、コーナーを曲がり、バンカーを飛び越え、全く手を緩めずに車を乱暴に扱っています。
50年を経たインターネットの時代、Googleはまた別の形で「信頼性と耐久性」を表現しています。
Googleは現役で史上最長のマイル数を走っているVolvo車(1966年P1800sモデル)を探し当てました。この車はすでに290万マイル(約490万キロ)以上走っています。Googleはこの車のために1つのウェブサイトを設置し、ネットユーザーにリアルタイムで歴史の証人となってその車が300万マイルを超えるその日を祝うことを呼び掛けたのです。
また、Googleはこの車のオーナーIrv Gordonを招いて、車の全ての旅程を記録すると共に、Google Mapにマーキングしました。そして同時に、それを見ている人々にも「自分と愛車の物語を始められる」としたのです。
再解釈後のオペレーション: