クリスマスが近づき、店にどんな特別な贈り物が並んでいるかと誰もがわくわくする季節です。 クリスマスプレゼントを自分で作れたら、これほど特別な贈り物はないでしょう。 2011年11月にユーザーエクスペリエンスセンターは、参加者がクリスマスを題材にしたアプリを自分でデザインできるイベント《クリスマス・デザインシンキング》を開催しました。 「デザインシンキング」のコンセプトを盛り込んだプレイ方法を次に実例を挙げてご紹介します。 1. デザイナーと受け手になって ロールプレイをしよう!
ロールプレイング(役割演技)は、効率的に対話を生み出し問題を発見するための近道です。2 2人一組でペアを作り、1人がデザイナー、もう1人が受け手になります。
2. デザイナーは耳を傾ける – 日々の暮らしから必需品を見つけ出す
耳を傾けるとは、着手している製品の機能性や外観、色を考え出すということではありません。デザイナーは自分の考えを排除して、相手の言うべきことを真剣に聞かなければならないのです。聞くという行為は常に最も難しいことですが、的確な質問をし、限られた時間で正しい解決法を見つけ出すことにつながっていきます。必要なことをできる限りはっきりと浮き彫りにすることです。私達は「なぜ」と理由を聞く方法により、受け手が期待するものについてインタビューを行いました。そして、彼らのアプリの利用をさらに大きなユーザーコミュニティを映す鏡として捉え、理解を深めていきました。ユーザーの個人的習慣を考慮することも重要なことなのです。
3. デザイナーは整理する – 優先事項をふるい分ける
短時間の討議で、参加者全員が様々なユーザー体験から重要な情報を収集しました。そして先に進む前に少し時間を割き、目前のアイデアを整理する手段として、すべての意見を思い返しました。このステップは、強調すべき部分と無視できる部分を特定し、主な必要事項や問題に焦点を合わせるために極めて重要となります。
4. デザイナーはひらめく – 完璧なソリューションを考え出す
デザインは製品というより人やストーリーに関わるものです。私達はさらなる夢と革新的チャンスの実現を願い、その場で恣意的に43件の提案をリストアップしました。
5. 試作品の作成 – 自分の「手」で考える 試作品の目的は完璧なものにすることではなく、アイデアや創造力をさらに刺激することにあります。試作品の材料は現在利用できるものであれば何でも良い(例えばストロー、カップ、ポストイットなど)ため、このプロジェクトのメンバーはほとんど費用をかけずに試作構造物を完成することができました。試作品のもう一つのメリットは、自分のアイデアをさらに図形的かつ実用的な方法で披露できる点です。 The Twilight Zone of the East and West(東西のトワイライトゾーン) – skype
フェイスタイムからクリスマスを祝うことができるアプリ。連絡先へのあいさつは毎年1回のみで、一定量のマナが消費されます。 ŒÇ“Æ‚ÈX’mas‚³‚悤‚È‚çƒAƒvƒŠ
シングルユーザーが、クリスマスを1人で過ごす人々を検索して互いに連絡することができるアプリ。 ガマファンミュージック
ゲーマー専用にデザインされたアプリ。クリスマス期間のみ登場するゲームからお気に入りの曲をダウンロードして再生します。ユーザーはいつでもどこでもこれらのお気に入りを聴くことができます。 X’masツリーカード
本物のクリスマスツリーがないユーザーは、このアプリから自分専用の常緑樹の飾り付けができます。自分のデザインを様々なプラットフォームで投稿・共有し、他の人に楽しんでもらったりコメントをもらうこともできます。 beanfun! X’masアプリ
何か特別なプレゼントを待っているのですか? それならbeanfun!プラットフォームからプレゼントを 送ってみてはいかが? プレゼントはランダムに抽選で配布されます。このプレゼント交換のイベントに参加できる友達を決めるのはユーザー自身です。 結論として、「デザインシンキング」は単にデザイナーが望み通りのものを創り出すために必要な専門知識であるだけでなく、 常に物事を創造的に考える方法として、チームのメンバー(立案者、プログラマー、企画者)1人1人に適用できる概念なのです。
参考資料:
1. [書籍] 『Change by Design: How Design Thinking Transforms(デザイン思考が世界を変える-イノベーションを導く新しい考え方)』ティム・ブラウン著
2. [書籍] 『The World of Designing Secrets(仮題:デザイン秘密の世界)』C.F ワン、T.C ホワン著 –
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デザイナーについて
ガマニアユーザーエクスペリエンスセンター / T-T ヤン
このモデルの目的は、「ユーザー中心設計」の方法により、ガマニア社内のユーザー志向製品の改善と促進を図ると同時に、あらゆる共同プロジェクトの遂行または修正を行うことにあります。