21世紀の企業において、どんな業種を経営するにしても、きっと「お客様は神様」というポリシーに反対する人はいないでしょう。しかし、知っていますか?私たちはサービス品質が重要だと認めていながらも、異なる産業、シチュエーションに直面すれば、自然とそのレベルを調整するということを!
多かれ少なかれ、誰しも必ず医者にかかった経験があるかと思いますが、病院の雰囲気について、頭の中に浮かぶ光景といえばきっと冷たく厳粛なものでしょう!しかし、実は全ての医療関連のサービスが同じであるわけではなく、健診センターからは病院やクリニックとは違った印象をうけました。
これまで数年間ずっと人間ドックの定期健診を受けていますが、受付に行くとすぐにスタッフが応対し、綺麗で優しい女性が心地よい声でその日の検査の流れを説明してくれます。快適な環境と栄養豊富な昼食、丸一日専門の看護師が検査工程をスムーズに導いてくれ、誰も気に留めてくれないという心配も、次にどこで検査をすればいいかと困ることも、またどんな手続きをすればいいか心配する必要もありません。最後には面倒を厭わず、またじっくりと検査結果を説明し、以後どんな点に気をつけるべきかアドバイスしてくれます。また、一歩進んでどういった検査をする必要があるか、さらに良い医師の推薦もしてくれるのです。これら全ての体験から、病院とは全く違った印象をうけました。
簡単な例を挙げて比較すると、採血を受けた際、親しみやすくて可愛く、しっかりした女性の看護師が世間話を始め、「穆さん、今日はいいお天気ですね、顔色がとてもいいみたいですが、最近よく運動しているんですか?」そう言われて男としてのプライドが出て「ええ、毎週必ずジョギングをしています」、「だからですね。とても健康そうですもの。運動を続けてくださいね。」会話が終わらないうちに、看護師はすでにバンドを緩め、針を抜いて「採血は終わりましたよ」と言います。「え、終わったんですか?」もうちょっと話していたかったのに。「ええ、これはカテーテルで、一日ずっとこのままで、この後の検査でもこのカテーテルから注射や採血を行います。こうすれば何度も針を刺す必要がありませんから。」と、微笑みながら嬉しそうに話してくれます。冷たい病院での採血については、皆さんきっと経験があるはずなので多くを語る必要はないでしょう。
「何かを得るには必ず代価を払わなければならない」という簡単な理由でこのような出来事を説明したくはありませんが、もっと重要なのは、客へのサービス精神があるかどうかであり、健診センターと病院の差は、サービスによって客を満足させることを出発点としているかどうかにあると思います。
これまで医者に対し、診察後に電話で今回のサービスは満足いくものでしたかと聞かれることを期待したことなんてないでしょう?改善する必要がどこにありますか?もしこんな電話を受けたらかえって「おかしいな、この先生はもしかして私に気があるのか!!」と思い、沢山の友達にこの変わった出来事を話すことでしょう。しかし、あなたが車を運転して自動車工場に行き、メンテナンスしてもらって2~3日後にカスタマーサービスの担当スタッフから満足度サービスの調査を受けたなら、きっといらいらするでしょう!自分が毎日大忙しであると想像して、超高速でアンケートを終えて電話を切ります。同じような電話であっても、2種類の態度で対応する。おかしなことでしょう!
これまで医者に対し、診察後に電話で今回のサービスは満足いくものでしたかと聞かれることを期待したことなんてないでしょう?改善する必要がどこにありますか?もしこんな電話を受けたらかえって「おかしいな、この先生はもしかして私に気があるのか!!」と思い、沢山の友達にこの変わった出来事を話すことでしょう。しかし、あなたが車を運転して自動車工場に行き、メンテナンスしてもらって2~3日後にカスタマーサービスの担当スタッフから満足度サービスの調査を受けたなら、きっといらいらするでしょう!自分が毎日大忙しであると想像して、超高速でアンケートを終えて電話を切ります。同じような電話であっても、2種類の態度で対応する。おかしなことでしょう!
良いサービスはマーケットの至る所に見られ、業界を超えて見てみれば、すぐに参考となるパターンを見つけることができるでしょう。もちろん全ての客に対し必死に手厚くもてなす必要はありませんが、自分の能力のできる限りを尽くし競争相手よりも少し早く行動して、よりお客様を重視したサービスを行うのです。取り扱っているのがどんな商品であれ、消費者の心にブランドに対する良い印象を打ち立てるチャンスはあります。これこそが競争における強みなのです。
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作者紹介
ネットマーケティングオブザーバー Mika
1960年代生まれ。消費財産業のマーケティング分野で数十年の実務経験。
ブランド戦略、商品コンセプトの市販から発表まで携わる。
従来のマーケティングモデルに関心を持ちつつ、Web2.0、ソーシャルメディアの変化にも注目。
ブログ:jabamay.blogspot.com
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