生活のいたる所に様々な記号はあふれており、人種、言語、国を問わず、記号と図案の設計を通じ、人、事物を象徴することによって、容易に迅速かつ有効な認識と意思疎通ができます。インターフェース設計において、記号は機能、ガイド、説明を表し、さらにインターフェースの雰囲気を伝えるのに用いられます。私たちの感覚器官での認識を経て、それが伝えるべき情報をユーザーに即座に認識させます。
記号学(Semiotics)とは、簡単に言えば、記号と記号のシステムとその意義についての研究領域で、主にいかにして記号がより人類に容易に理解されるかを研究するものです。
UIにおいてなぜ図案が記号として簡素化されなければならないのか。
左端の図はそのままを描写した人の顔で、右端は図形化した概念の顔です。UI設計時、通常私たちが一つの機能の考えや概念のポイントを伝える場合、左端の顔は情報が過剰で、私たちが伝えたい機能がブレやすくなってしまいます。
反対に、もし顔のディテールが簡素化されすぎてしまうと円だけになり、正確な情報を伝えることができなくなってしまい、同様にユーザーの困惑を招きます。
Cognition 認知/理解 Confusion困惑 Detail ディテール
記号を設計する際、通常ユーザーを困惑させる図案には、すべてディテールが荒いかもしくは細かすぎる点が見られます。つまり、設計の際にはどのようなディテールの表現がユーザー認識に有効なのかを理解し、そうした図形の記号化を考えることで、正確な情報伝達を実現する必要があります。
記号はいかにして設計されるのか―
記号は、1.代表項(図形デザインのデザイナー)、2.対象(物体そのもの)、3.解釈項(物体の抽象的概念)の3つから構成されます。デザイナーの思考転換を経て、記号が生み出されます。電池の例(以下の図)で見ると、電池はこの3つによって構成され、物体の形を記号に簡素化した後、デザイナーは私たちがよく目にする電池記号を創り出します。
記号学者が考える記号の3分類とは…
Icon : 類似した物体を表現した記号。
Index : 記号が物体そのものであるか、物体と実質的に関連するもの。
Symbol : 物体と慣例や規定によって結び付けられている記号。
図形デザインに含まれる重要なポイントとは。
UIの世界で、効果的な図案には一目で認識できるという特質を備えていることが必須ですが、全てのものが必ずしも容易に図示化できるわけではなく、デザイナーによるディテールの調整と抽象化を経る必要があります。また、多くの画像を同一のUIで応用させるという一致性についても考慮しなければなりません。UIの図形を設計する際、以下のいくつかの原則に注意する必要があります……
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即時認識(Immediacy)―効果的な図案は一目で認識できなければならない。
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普遍性(generality)─あるものについて普遍的に象徴する、もしくは通俗的に理解される図案である。
- 一致性(cohesiveness)─図案は通常単独で存在することはまれで、システム全体の視覚的効果を 考慮しなければならないものの、やはり単独での視覚的特徴を備え、ユーザーが認識しやすいもの でなければならない。
- 特徴の描写―ユーザーが図案を目にした際、対象物の特徴を想起させ、さらにその対象物を連想 させる。
- 疎通性―記号そのものの意味するものがユーザーの生活経験と共通しなければならない。双方で 語意の共通理解がはっきりした上で初めて、図案が疎通の役割を効果的に果たす。
図案のデザインは時間とユーザーの認知に応じて変化
図案のデザインは実際の生活の変化によって、またユーザーの心理的認知によっても変化します。例えば、Ituneのマークはもともと”CD+音符”で構成された記号でしたが、2010年iTtunesマークは”音符+サークル”のマークに変更されました。その主な原因は、CDの要素が現在のユーザーの習慣によって、全くその意味を表さなくなったからで、その結果マークが修正されたのです。
図形化はユーザーインターフェースにおいて益々重視されています。図形の認識度と互換性を向上させ続けることで、ユーザーがより利用しやすくなることにつながり、そのニーズをつかむことで、快適な利用環境が生まれるのです。
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参考URL :
http://uxmag.com/articles/realism-in-ui-design
http://cdc.tencent.com/?p=5038
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筆者について
ガマニアエルゴノミックデザインセンター / MOMO
ユーザーを中心とした設計UCD(User-Centered Design)をグループのプロジェクトの実行や改善に応用し、ガマニアの自社製品でユーザーが最高に満足していただけるよう取り組んでいる。
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