一つの販売戦略全体の中で、各時間、各販売ツールが達成すべき目的は皆違う。消費者の注意を引く、消費者に覚えてもらう、販売促進、購入後の高感度アップ等々、使うべき販売情報やツールは違うのだ。
ゲームが販売ツールを使用する上で、一般商品と大きく違うところは、ゲームには「Gameplay」画面と呼ばれるツールがあることだ。Gameplay画面はすなわちゲームの内容であり、宣伝過程において、Gameplay画面を出すことは、プレイヤーがお金をまだ出していない時でも、完成品を見せることになる。
しかし、本当に全てをそのままプレイヤーに見せる人がいるだろうか?当然、それほど馬鹿はいないだろう…。広告の中で、つるつるした麺、大きな牛肉の塊、肉汁が滴り落ちる鶏のソテー、カップの中でとんがる二つの盛り上がり、急ブレーキをかけたときのABSシステム、保険をかけた後の笑顔に満ち溢れた幸せ一杯の家庭…。
当然全て偽者だ!全て脚色され新しく作られたツール、光景なのだ。
このPVを見て、どのようにプレイヤーたちにこのゲームを伝えるべきか?9月22日に発売予定のGears of War 3は、公式サイト上にPVがあるが、発売元はこれに「Gears of War 3 Horde 2.0 Briefing Trailer」というタイトルをつけた。素晴らしい名前だろう!Briefing Trailerという、映像名を見ればすぐにゲームの遊び方の紹介だとわかり、単刀直入にこのゲームの遊び方を紹介してくれるとわかる。映像を開けば、弾が飛び交う様子や、また弾に当たって血しぶきを上げながら倒れる突然変種の怪物だけでなく、傍白やGameplay画面の編集を通して、プレーヤーにゲームの「遊び方のポイント」を見せ、プレーヤーにそれを開けば機関銃が敵を打ち抜き、腰をかがめ血しぶきを上げながら許しを請うたり、そのボタンを押せば、防護柵を起動させて、敵が近づけずただ泣き叫ぶしかない(無駄骨を折る)とわからせるのだ。
適切な色調、Dissolve縁画面、動きをぼやかした効果、かすかに震える画面、閃光効果、これらは全てGameplayに脚色したツールであり、ゲーム画面があたかも「イケメン」であるかのように見せているのだ。
同じ道理で、広告の中のつるつるした麺は「プラスチック塗布」によって作られ、鶏のソテーからあふれ出す油は注射器を利用して入れ込んだものであり、とんがったDカップは生まれつきの美貌に、6時間にも及ぶ撮影、8万もする胸を持つモデルの功績なのである。
どのようにプレイヤーに君のゲームをBriefするか、このPVがいい例である。プレイヤーにゲームへの好感を持たせ、ゲームに対しての「距離」も持たせる。それからこのゲームは頑なで、面白い!と思わせる。プレイヤーの好みのゲームかどうかに関わらず、プレイヤーがクレジットカードで支払うまでは、ゲームはプレイヤーの前で、ずっとイケメン状態を保っておかなければならないのだ!
作者紹介
Bruce
国内外のテレビ広告制作、映画や劇場販売、日本電通北京支社アイディア比較チーム、橘子ゲーム内部監督を担当後、現在日本橘子ゲーム商品開発部課長(Section Manager)