ショッピングサイトではどうすれば店に「リピーター」が訪れるのか?YahooショッピングサイトとPChomeショッピングサイトを見ると、Yahooの店舗数が多いのはなぜか?実は、それは感情におけるある種の複雑な関係なのです。人間は感情で物事を考える動物です。この感情が製品とお客さんの関係も繋ぎとめており、店を利用した事のない客でも、商品に帰属意識を持たせることができます。そして、ユーザーのサイトに対する熱中度にも同じような感情のつながりがなければなりません。
エモーション-アクションの反応関係
心理学の点からすれば、感情は身体が外的刺激を受けた際に起きる反応です。逆に言えば、内在の感情が外的刺激を受けて、内在する気持ちが引き起こす生理及び行為における反応です。では、なぜアクション反応というのか。ユーザーのアクション反応において、私たちはユーザーの表情または身振りにより他人に対する感情反応を読み取ることができます。例えば、バットを振り回している選手は、怒り狂ったように殴りかかろうとしているのか、あるいはバッティングしようとしているのかなどです。
刺激 > 認知反応 > 感情反応 > 行為反応 > 反応の結果
Example:
敵に遭遇する > 危険を察知する> 恐怖を感じる> 逃げる > 別の獲物を探す
しかし、デジタル環境ではFace to Faceで人のアクションの手掛かりを分析することができません。けれども、ユーザーがやり取りをするプラットフォームにおいて、私たちは彼らのプレイにおける感情状態を観察することができ、定量化したデータによりユーザーの反応過程を分析できます。ユーザーエクスペリエンスを分析することは、ユーザーの表面的なアクションにどのように影響を与えるのかに力を注ぐのではなく、定量化したデータにより大勢の感情エクスペリエンスに更にマッチできるようにすることなのです。ユーザーの次の反応を理解することはデザインにおいて、もはや単なる感情を予測するというのではなく、見るものの反応を創造することになるのです。逆方向プログラム分析を経ることで、強大なエモーショントリガーを理解することができ、画面の脆弱な箇所を強化し、より良いユーザーエクスペリエンスを得ることができるのです。
アクション反応
人間の感情は基本的に多くのものに分類されます。最も早い時期では、二分法で感情をプラス的感情とマイナス的感情に分けていました。とりわけよく知られていたのが心理学者Robert Plutchikの「感情の輪」です。この理論は主に感情表現が異なる強さにあること、引いては感情が他人の感情と互いに影響して異なる感情が生まれ、新たな感情状態を生み出すことにあります。
ユーザーが体験した後、製品に対して芽生える感情はユーザーのサイトや製品ブランド、その他の要素と関わりながら自己成長していきます。これらの要素には、SEM・広告・ニュース及びソーシャルネットが含まれています。ユーザーより獲得できるデータをもとに、そのデジタル製品に対する感情移入を順に4つの階層「意識、惹きつけ、投資、受け入れ」に分けることができます。
意識
ユーザー体験はサイトを訪れる前にすでに始まっています。この過程では、信頼の確立及び連帯感と感情反応の強化に焦点を当てなければなりません。ページビュー・サイトクリック・動画鑑賞・印象などのインデックスによりユーザーの認知レベルを掴みます。簡単なA/B測定技術を用いることで効果的にユーザーインターフェースを分析することができ、デザインとコンテンツの決定に深く影響を与えることができます(Google’s Website Optimizer、Visual Website Optimizer、Optimizely)。
惹きつけ
イラストとアイコンは大多数のサイトデザインで非常に大きな部分を占めています。ビジュアル効果を増やすほか、心理面においてチャネルに対する感情移入に影響を与えます。そのため、インターフェースにおけるユーザー関心度の高い部分を探り出し、戦略的にボタンまたはテキストに対し共感を呼び起こさせます。例えば、大量のイラストでユーザーを引き付け、クリック操作を触発させることなどです。
投資
登録しようとしているユーザーの場合、それはただの閲覧やインタラクティブではありません。そのアクションは、もはや単純な好奇心によるものではないのです。彼らはあなたの製品に対し面白さを感じ、あなたの評判を信じて、より長い協力に関わり、リスクのあるアクションを取ろうとします。例えば、ファイルのダウンロードやクレジットカードのデータ送信などです。しかし、やたらと長い登録プロセスはユーザーの加入に影響を及ぼす恐れがあります。インターフェースがいくら面白いものでも途中で止めてしまいかねません。煩わしい手順をシンプルにして、ユーザーの嫌悪感を減らすことができれば、さらに多くの信頼を得られるでしょう。例えば、ユーザーが未登録の状態でも注文できるようにすることや、現在流行している本人確認APIs(Facebook)、セキュリティーとクレジットの要素、自分たちのネットでの評判の管理などです。
受け入れ
ユーザーは、ウェブページというものはつながりまたは知識を獲得する場所であると捉えています。製品の感情移入については、他人とのつながり及び参加により作用が生まれます。もし、相対するユーザーが加わってくるということであれば、受け入れレベルは彼らをあなたの支持者にして、あなたの製品をユーザーの日常生活に簡単に溶け込ませることです。例えば、Yahooは採点システムによりその他の購入者を通じて製品評価を行うことで、情報の獲得とあなたのブランドの宣伝をより簡単にしています。
まとめ
インターフェースデザインの主な目的は、できる限りデザインとコンテンツを結びつけ、効果的にプレイヤーを惹きつけて会員登録してもらうことにあります。平凡なデザインと緻密に計画されていないコンテンツは、インターフェースが標準に達していたとしても、一種の災難です。そのため、行為と感情反応はウェブページの脆弱な部分を探り出すことをサポートでき、インターフェースデザインをより良いものにします。
参考資料
l http://web.e800.com.cn/articles/2011/63/1307065344027_1.html
l http://www.do2learn.com/organizationtools/EmotionsColorWheel/index.htm
l http://baymard.com/blog/simplifying-sign-up
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筆者について
ガマニアエルゴノミックデザインセンター/ Penyuan Liao
ユーザーを中心とした設計UCD(User-Centered Design)をグループのプロジェクトの実行や改善に応用し、ガマニアの自社製品でユーザーが最高に満足していただけるよう取り組んでいる。
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