お見合いをしたことがありますか?
私はしたことがありませんが、お見合いをした人がお見合いについて話すのをたくさん聞きました。
お見合いの目的は伴侶を見つけることにあります。
そして、お見合いの成功の鍵は第一印象にはありません。
2人の心が触れ合い、ビビビッと感電したかのようにしびれるあの瞬間にもありません。
そして、仲人の通販番組のような褒め殺しトークにもありません。
お見合いが成功するかどうか、その鍵はテーブルの向こうに座っているその人の価値がどこにあるのかにあります。
相手の会話・仕事・余暇・家族構成・年齢・体格、価値はどこにありますか?
一目見て、彼はとても魅力的です。彼の着こなしは、品位があり、ファッションセンスもあり、自分のスタイルに合って流行に流されることがありません。しかし、彼の最も価値があるところは、その「着こなし」を後ろで支える銀行の預金残高かもしれません。
魅力と彼の本当の価値を私は別物として捉えます。
洗練された着こなしはとても魅力的なものです。しかし、彼の本当の価値は品位に対する博識なのでしょうか?
洗練された着こなしはとても魅力的なものです。しかし、彼の本当の価値は己が必要とするものを知っていることなのでしょうか?
一足のきれいな靴と、高い靴、そして毎日履ける靴が見せる価値は異なるものです。
選択に正解も不正解もありません。しかし、この人の魅力的なところと、彼にある本当の価値を私は別物として捉えます。
同様に、1つの製品の売りになる点と儲けになる点もまったくの別物です。
商品は各種の広告・Trailerによりラッピングすることが必要です。
そして、広告またはTrailerが最も人を引き付けるポイントは、そのビジネス価値にあります。
広告やTrailerは商品を売るものです。そのため、ビジネス価値と目的を考慮しなければなりません。
それはビジネス価値(資産・コスト・利益)の下に構築された製品なのです。
もし、ビジネス価値を考慮しないなら、
それはTrailerと呼びません。映像装置芸術、またはアート映画と呼ぶのです。
広告やGame Trailerなどのフィルムは必ずビジネス価値を考慮しなければならないため、すべてのフィルムに製作の目的・販売のメッセージがなければなりません。
そのため、フィルムを製作する人(あるいはお金を払ってフィルムを作ってもらうクライアント)はフィルムにある重点が何であるのかをはっきり分からなければなりません。
フィルムにおいて、売りになる点と儲けになる点は別物なのです。
お金を支払うゲームメーカーとして、私たちはフィルムの儲けになる点が何であるのかを追求しなければなりません。
このフィルムを見たプレイヤーに刻みつけたいメッセージとは?
このデザインされたメッセージは、製品ウォーム第2段階と関係があるかもしれません。製品の世界観と関係があるかもしれません。あるいは製品のオリジナリティと関係があるかも?
メッセージの内容がどのようなものであっても、そのメッセージはきっとプレイヤーに読まれるものです。
監督(映像製作機関)として、もちろんセールスポイントを探り、作り出さなければなりません。
人を引き付ける表現の方法は、いろんな表し方があってもかまいません。
例えば、「9/1戦闘開始」、このメッセージをエンディングのクレジットタイトルで表してもいいし、謎のメッセージに仕立ててプレイヤーのドアに挟むのもいいでしょう。また、1人のプレイヤーがゲームの激しい戦闘シーンにおいて血路を開き、スクリーンの前の観衆に向けて血まみれの震える手を差し出すのもいいでしょう。
人を引き付ける表現の方法と、製品の儲けになる点は別物です。
同じに見える場合もありますが、私たちはそれをきちんと分けるべきで、混同する必要はありません。
Game Trailerは、先月より「トップ100 Trailers」のイベントをスタートさせています。
選ばれたトップ100 Trailerは、全てが最高の音声や映像というわけではありません。
しかし、いずれのTrailerも1本の「筋」が通っています。英語が分からなくても、ぜひ見てみてください。
選ばれたトップ100 Trailerは、フィルムの中で「売りになる点」と「儲けになる点」をどう描写しているのでしょうか?
もちろん、これはお見合いのような大それたことではありません。スナックでもつまみながら気軽に見てください。頭を掻きながら見るようなことにならないように・・・
Top 100 Trailers of All Time:
——————————————-
筆者について
Bruce
国内外でテレビCM製作、映画配給、劇場マーケティング、電通北京事務所クリエイティブコンペチーム、ガマニア内部ディレクターに携わる。現在は株式会社ガマニアデジタルエンターテインメント商品開発部課長(セクションマネージャー)。
——————————————-