ガマニア全体ミーティング
「創造力のある人間になろうとしたら、まず先に自分がどんな人間なのか、自分のidentityと立ち位置を知り、十分理解しなければならない。なぜなら、すべての創造的な発想と創造力は生活の背景と絶対的に関係するから。経験してきたことと理解してきた現象は絶対的な関係がある。」-Machiビッグブラザー黄立成(ジェフリー・ホアン)
盲従から立ち位置を明確にするまで
黄立成は、自分がすごしてきたあの年代、現在流行している多くの文化はアメリカでまだ形を成していなかったと言います。スケートボード、ダンス、そしてラップも同じでした。彼らは新たな知識を吸収するような多くの情報を持っておらず、すべてはアイデンティティとポジションがそれほど明確にはなっていないようでした。黄立成は自分自身のアイデンティティについて、ずっと台湾人であると認識していますが、台湾人というアイデンティティは少し曖昧であり、またこのような曖昧な境界線が世界における私たちのパフォーマンスに影響しているかもしれないと話しています。黄立成ははっきりとしたアイデンティティを獲得してからでなければ自らの「Brand」を作ってより多くの人に見てもらうことはできないだろうと考えています。目立つのが好きな性格から、黄立成はすべての創造力とブランドはbrandingをすることで多くの人に知ってもらえ、外でより一層肩で風を切って歩くことができると思い、L.A.BOYZというグループのブランドを立ち上げました。黄立成はL.A.BOYZというブランドから学んだ一番重要なことは、異なる流行のトレンドのために様々なスタイルの曲を試してみたものの、一番の根本にあるものとバックグラウンドはやはりヒップホップであることが分かったことだと語っています。これについて黄立成は自分の好きなことをやり続け、自分のアイデンティティを持ち続け理想の方向に向かって努力し、簡単に影響を受けないようにすることを薦めています。黄立成はL.A. BOYZの後も多くの様々な事業を行ってきましたが、最後には最初に一番好きだったヒップホップへと回帰し、現在の麻吉社と麻吉音楽を設立しました。黄立成いわく「私たちが今定義しているMachi(麻吉)のブランドとは、数字の1と7の中国語での同音異字語、つまり『義気(イー・チー:義理堅さ)』であり、これがMachiの精神を表すものです。」
▲当時のL.A. BOYZのアルバム
好きな物事については徹底的に貫く
学校の授業ではずっと寝ていましたが、トイレで読んだ本は特に多く、永遠に読み終わりません。特に音楽という分野に関して彼は常に多くの気持ちを割いて音楽や芸能人のバックグラウンドとスタイルを理解しています。音楽にも自らのアイデンティティ、バックグラウンド、ストーリー、スタイルがありますが、ヒップホップが私たちの文化に属するものではなくても、私たちが長い間続ければ、それがその人の音楽のidentityを表すことになると黄立成は考えています。
アイデンティティの自己同一
アメリカで育った黄立成は、アメリカに黒人の大統領が誕生する日が来るなんて全く信じていなかったと言います。しかし、これは事実になりました。この事から黄立成は、台湾はアジアのハリウッドに変わる潜在力を持っていると考えており、台湾映画がずっと制作されることを強く望んでいると話してくれました。台湾には多元的な文化と音楽の特性を受け入れる特性があり、この特性によって私たちはより豊富な文化を持つことができ、また台湾ならではの作品を創造することができます。創造性、芸術、マネジメントへ向かうことが今の台湾がすべきことであり、またブランドと文化の確立も非常に重要だと黄立成は感じています。最後に黄立成は、台湾のアイデンティティは様々な種類のものに分けられ、さらには党派によっても分けられてしまっており、皆が台湾のブランドを重視し始めたように、同じ華人のグループはこれ以上排斥し合ったりより複雑なアイデンティティで互いを区別すべきではない、と語ってくれました。
▲講演終了後、Machiのビッグブラザーは気前よく皆と記念撮影に応じてくれた。会場のガマニアンたちは次々と黄立成と記念撮影して、サインをもらっていた。