ブランドストーリーはブランドマーケティングの必須スキルです。創業ストーリーはしばしばブランドイメージの形成に応用されますが、一般的にストーリーから共感を生むことは難しく、そのためブランドはより消費者に寄り添ったマイクロストーリーの発掘が必要です。親しみやすく、ローカライズした角度で切り込み、顧客にブランドの価値を認めてもらい、感情の結びつきを生み出します。ストーリーのローカライズ以外に、Yankelvich Research氏の調査報告によると、この情報爆発の時代では、消費者は毎日3千から2万もの広告を目にし、気が短く、また意識が散漫になりやすいということが起きています。そのため、新時代の消費者の行動の変化とともに、ストーリーの表現方法もコンパクトな内容のマイクロストーリーに調整しなければならないのです。
親しみやすくローカライズされたマイクロストーリー
どのようにしてマイクロストーリーを見つけるか?InterBrandのブランド顧問のMichael Mitchell氏は《The Art of Storytelling》の文章でこのように言及しています。「コツは、まずブランドの背後にある主軸となるストーリーを見つけ、それからブランドと同じ情報を持つマイクロストーリーを見つけることです。」スウェーデンの家具ブランドIKEAはストーリーを語る方法でのブランドマーケティングを得意とし、「人々のためにより素晴らしい生活を創造する」ことを主軸に、ローカライズされたマイクロストーリーを通じて消費者との密着度を強めています。人口の高齢化のスピードがヨーロッパで最も速いスペインにおいて、IKEAが語るのは退職した高齢者のストーリーで、IKEAのアイアンチェアでスタートする新生活の物語です。IKEAは台湾でもまた現地の文化と融合したブランドのマイクロストーリーを展開し、その主役はビンロウ店のおかみさんです。IKEAによって狭いビンロウ店を新たに改造するプランで、おかみさんはついに家族と共に快適な環境という感動を手にします。IKEAの無数のマイクロストーリーの中で、安くて豊かなデザイン感というブランドの強みを直接伝えることはほとんどなく、感情のニーズと結びつきにフォーカスしています。ローカライズしたキャラクターとストーリーによる説明を利用し、消費者との距離感を縮め、IKEAが消費者を思い、消費者とともに素晴らしい生活を創造するというブランドイメージを生み出しています。
IKEA 新たなスタート
簡潔でインパクトのあるマイクロストーリー
近年、何秒にもわたるコマーシャルや長編のコピーは日増しに減り、特に若い世代の間では、15秒動画、140文字に限られたTwitterや短編の文章と写真などがとても人気です。コンパクトな内容という市場のニーズを満たすため、Twitter 傘下の動画プラットホームであるVineは動画の長さを6秒に制限して繰り返し再生し、ネットユーザーたちから大いに支持され、設立からたった1年半ですでに累計4000万のユーザーを獲得しています。多くのブランドが続々とマイクロストーリーによるマーケティングを展開し、マイクロストーリーがFacebook、Twitter、Tumbler等のSNSのメディアを通じて普及し、若い世代との距離を縮められることを期待しています。Samsungはこの2年でマイクロストーリーに多くの心血を注ぎ、Vine チャンネルの6秒動画の中で、簡潔でインパクトのあるマイクロストーリーを利用し、冷たいテクノロジー製品に温もりを吹き込んでいます。Samsungは有意義でユーモアがあり、かつ消費者の日常生活と密着したマイクロストーリーを生み出すことで、消費者がブランドストーリーを喜んでシェアするということを熟知しています。
Samsung Videos:
新時代のブランドストーリーは、ローカライズされ、簡潔でインパクトのあるマイクロストーリーであり、オーソドックスなブランドストーリーのように世代から世代へ受け継がれるものではないかもしれません。しかし、マイクロストーリーに込められたブランドの価値は、消費者が触れる無数のブランドマイクロストーリーの中に存在し、少しずつ消費者のブランドに対する印象に浸透していくことでしょう。
參考資料:
http://goo.gl/mTdlHS
http://goo.gl/13NuzQ
圖片來源:
http://goo.gl/uUQr3I
http://goo.gl/jkDSFC