ここ数年、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)がブランドマーケティングの重要な戦いの場のひとつとなっており、各ブランドがより多くのファン、いいね!やコメント、シェアなどを獲得するためにSNS上の広告やイベント開催に経費をつぎ込み、SNSを通してスピーディーかつ低コストで消費者との密接な関係を築き上げています。しかしSNSのマーケティングパワーはそれだけにとどまりません。欧米各国では近頃、投稿へのコメントの中で商品を注文したり、ワンクリックで買い物ができたりする機能が続々と登場し、それに対する万全の注文処理システムも整え、ソーシャルショッピングという新たなビジネスチャンスの創出に成功したのです。『G!VOICE』は声を大にして言います。SNSは将来、オンラインショッピングにおけるとても重要なツールの一つとなることでしょう!では、いったいどうやってSNSでEC(電子商取引)ビジネスチャンスを切り開くのでしょうか?『G!VOICE』といっしょに詳しく見てみることにしましょう!
ソーシャルショッピングとは?
ソーシャルショッピングとは、各ブランドが商品に関する写真や文章や価格をSNSにアップし、消費者にスピーディーで簡単なショッピングシステムを提供するというものです。たとえば世界で初めてソーシャルショッピングサービスの提供を開始した会社、Soldsie社の場合、Soldsie社と提携しているメーカーがフェイスブックに新商品の写真と文章を投稿し、顧客が投稿文の下のコメント欄に「Sold」とたった一言入力するだけで、自動的にSoldsie社からの注文確認票が顧客のメールアドレスに送信されるという仕組みになっています。入念に設計された超シンプルな購買システムが消費者の購買行動を刺激し、さらに商品の投稿文が買い手の知り合いの目に触れて話題となり紹介するといった口コミによるマーケティング方式によって、多くのブランドが驚くべき注文数を獲得しており、子供服を販売するSmocked Auctions社ではSoldsieを導入したところ、なんとたった1年間で4億5000万という驚異的な売上げを記録したのです!
▲Soldsieのコメントオーダーシステムは、買い手がFBで「Sold」とコメントするだけの楽々ショッピング!
なぜソーシャルショッピングに多くのブランドが殺到するのか?
- SNSのデータ分析機能を利用し、顧客のインターネット利用行為に対してマーケティング戦略を策定することができる。
- 従来のショッピングプラットフォームよりも、コメントやいいね!を通じてブランドと顧客の間でより密接なコミュニケーションを取ることができる。
- ソーシャルメディアはブランドにとって、マーケティングツールというよりもより大きな利益を生む低コストのマーケティング・チャネルとなっている。
- Soldsie社の調査レポートによると、SNS上のショッピングリストに掲載されている商品の決済成功率は70%で、成功率30%の従来型オンラインショッピングプラットフォームとは愕然たる差がある。
なぜソーシャルショッピングでは顧客のオーダーを獲得することができるのか?
- 友達と一緒にショッピングに出かけるような楽しさが、SNSによってネット世界でも味わうことができる。
- 時間と労力を省けることがネットショッピング族にとっての最大の魅力。ソーシャルショッピングなら消費者は商品の閲覧ついでに購入することができ、買い物がぐんと楽になる。
▲利用者の抵抗感をなくすため、Twitterが非営利組織と協力してBuy now機能のテストを開始
実はソーシャルショッピングという概念は2012年にすでに提示されており、かつてはFACEBOOK中にオンラインショップを立ち上げるという方法で行われていました。しかしこのようなやり方は従来型のオンラインショップと大した違いが無いうえに、SNSの情報セキュリティシステムに対してブランドも消費者も不安を感じていたため、ソーシャルショッピングはなかなか成功に繋がらなかったのです。そして現在行われているのはショッピングをソーシャルアクティビティの中にとけ込ませた、SoldsieのコメントによるショッピングやTwitter とFacebookが最近テストを行っている「BUY」ボタンによる方法です。利用者のウォール閲覧の邪魔にならないうえに、ショッピングがソーシャルコミュニケーションと一体化しています。ソーシャルメディアの購買システムが十分に整い、ネットユーザーたちの情報セキュリティに対する信頼が築き上げられたなら、ソーシャルショッピングが従来型のショッピングプラットホームに取って代わる日ももう目の前でしょう!
参考資料:
http://goo.gl/zag65d
http://goo.gl/OR02xW
画像出典:
http://goo.gl/4GCeSB
http://goo.gl/S18vzp
http://goo.gl/7HswMK