女性には自分を好きな人/自分が好きな人のために化粧をするという基本的なニーズがあります。このため、セクシーで美しいイマジネーションを提供することは、コスメティック商品の広告でしばしばつかわれる方法です。しかし、今年の冬、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)は最近流行している豪華キャストによるミニムービーという方法を止めて、セクシーな有名スターによる宣伝を捨て、ゲームという方法のみで「メイクを楽しむ」という単純な欲求を表現しています。新しい広告Dior Gamesは、それぞれの女性の心の奥にある少女、つまりお兄ちゃんと一緒にゲームをしては飛び跳ねたり叫んだり、思い切り騒ぐ少女を呼び覚ますのです。
そこでHave fun!の精神が再び呼び起こされ、Diorはその製品を多くのゲームと上手に結びつけました。アイシャドウボックス、口紅がテトリスのブロックの一部になったり、ネイルエナメルもスーパーマリオのゲームシーンになっています。エンディングでハイスコアを記録した時は思わずリプレイして商品の詳細をもう一度見つめてしまいます。ブランドにはフレッシュな楽しさが加わり、好感度も自然にアップします!
似たようなものとして、シャネルもゲームの流行に乗り、ネイルエナメルがフレンチカンカンを踊り飛び跳ねます。ムーラン・ルージュのような華やかなステージの上で指がオペラを上演し、ランウェイを歩きます。指自身が様々な姿を見せるセクシーさの焦点となっています。エンディングはいたずらっぽく、各商品のニューカラーがクレジットタイトルの方式で出現します。製品情報の部分は自然かつ明確に挿入されますが、無理矢理押し売りするという感じは与えません。画面を一時停止させて、自分の指がどの役を演じたらピッタリかをじっくり考えさせるという、実に可愛くて賢い物語の使い方です。
作者紹介
gamaniabrandcenter
ブランドセンターのメンバーが共同で執筆するBlog。
ここでは、デザイナー、プランナー、ミュージシャン、キュレーター、クリエーター、エイリアン……などのブランド、マーケティング、デザインについての見解と観察を提供。
ブログ:gamaniabrandcenter.blogspot.com