"That which we call a rose, by any other name would smell as sweet"
— W. Shakespeare
シェークスピアによると「バラをバラと呼ばなかったとしてもその香りは失われない」しかし今年は香らない香水こそ流行の最先端となるかもしれない。
(画像ソース:billboard.com)
流行を先取りするレディーガガによると2012年に彼女の香水が発売されるそうです。monster(仮名)というガガブランドの香水は彼女同様一風変わったものとなっていて、血液と精液を混ぜた香りとなっています。レディーガガは「嗅いだ感じは高級な娼婦のようだ」と言い表しています。生の牛肉をまとって登場する彼女にとって、香水の表現する本能と欲望の香りこそがセクシーさの表現方法といえます。発売されれば、小怪獣(レディーガガのファンに対するニックネーム)の熱心な購買意欲を掻き立てること間違いないでしょう。
(画像ソース:www.demeterfragrance.com)
アメリカニューヨークのブランド「Demeter」はあらゆる奇妙な香りを網羅しています。なかでもDirtは有名な商品で、その名の通り長い間手入れされておらず、中にはいくつも古い家具があるような部屋で、換気したり陽に当てることもなく、ホコリをちりばめたような匂いです。
ハリウッドスターのケイト・モスとクリント・イーストウッドはこの香水をつけている事で有名です。頑固なカーボウイ風のクリント・イーストウッドはさすらいの雰囲気も理解できますが、有名なモデルのケイト・モスにいたっては土臭さがくれる安心感が必要なのかもしれません。
(圖片來源:www.refinery29.com)
マイクロソフトの販売副総裁パトリックマッカーシーは「お金の臭い」を好んでいて、これを使用すると億万長者の香りを漂わせてくれます。この香水を使えば更なる自信を持たせてくれるそうです。値段もお得で、包装の中には細かくしたお札が入っており、この香水はお金の匂いそのものと言えます。銀行員でなくとも新札の匂いが好きな人々の人気NO.1です。
香水は花の香りという概念を捨ててしまいましょう。スタイルと流行は無関係でフランス文学の小説《香水》の中のグルヌイュが持っているような独創的なものこそがこの世界の主役となるのかもしれません。
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筆者について
gamaniabrandcenter
ブランドセンターのメンバーが共同で執筆するBlog。
ここでは、デザイナー、プランナー、ミュージシャン、キュレーター、クリエーター、エイリアン……などのブランド、マーケティング、デザインについての見解と観察を提供。
ブログ:gamaniabrandcenter.blogspot.com
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