▲(画像ソース︰www.moleskine.com)
モバイルデバイスのブームは数年続いていますが、紙の雑誌が何種類か淘汰されているのは言うまでもないことで、現在は紙の手帳も新たに活路を見出し、副業もしないといけません。有名な手帳ブランドのMoleskineは相次いでiPhone、iPadのIncaseとそれほど使い勝手のよくないAPPを発売した後、現在はまた新たな名品を生み出しました。今年のミランデザインフェスタで一際輝いていたのが最新シリーズの手帳、お!手帳ではありません!それは眼鏡、鉛筆、ボールペン、携帯方読書ライト、読書スタンドと何種類もあるカバンだったのです。
ちょっと見ただけでは、Moleskineのこの動きは本当にみんなわけがわからず、「伝説の手帳」を誇りとしてきたブランドがなぜ他のブランドに発展するのか?と疑問に思わせるものでした。しかしよくよく考えれば、あなたもMoleskineの深いところからの危機意識に気づくでしょう。私たちはSmart Phoneが出てきた後、私たちは記録するということについてますますモバイルデバイスに頼るようになったと思いませんか。結果として実にたくさんの使いやすいAPPが出てきて、しかも携帯電話なんだから、いつも身に付けているじゃないかということで、自然と手帳にメモするという機能を取って代わるようになりました。この状況で、手帳のみを生産するMoleskineでは危機感を生み出さないわけがありません。座して死を待つくらいなら、自己ブランドの視点を伸展させて、「書く、閲覧する、持ち歩く」という三つのコンセプトで新たなシリーズの製品を発売することにしたのです。
新製品ながら、 Moleskineは数多くの手帳における重要な定番的な要素を残しています。例えば伸縮するリングや、なめらかなエッジと黒い表面等です。Moleskineファンにとって手帳でなくとも、このブランドであるがゆえに買い続けてもらおうと意図しています。この手法はRimowaにもちょっと似ています。スーツケースから身を起こしたとはいえ、防湿ケース、眼鏡ケース、シガレットケースまで売り出し、さらには先ごろインターネット上でiPhoneの Incaseを売り出すというニュースまで見かけました。とにかく、RimowaのIconicのデザイン的要素と品質が残っていれば、ファンは喜び勇んで買いに走るのです。
しかし、結局この両者は一緒に並べて論ずることはできません。Rimowaはどんな新製品を発売したとしても、キーワードはそのアルミ製材質に代表される堅固なイメージです。ただMoleskineはこれと異なり、ほとんどフィーリングと伝説によるものであり、ゴッホやヘミングウェイが生き返ってMoleskineがデザインしたカバンを背負い、Moleskineの鉛筆と読書ライトを使用してもおかしくないほどです。Moleskineだけが、これらの新製品を市場で評価を受けることができるのです!
▲(画像ソース︰www.moleskine.com)
新シリーズは全てイタリアのデザイナー Giulio Iacchettiが手がけたデザインで、彼は伸縮リング、滑らかなエッジと黒い表面といった多くのMoleskineの手帳デザインにおける重要な定番的要素を残しています。
▲(画像ソース︰www.moleskine.com)
「書く、閲覧する、持ち運ぶ」の三つのコンセプトを通して、Moleskineは今回いまだかつてない新シリーズ製品を発売します。
作者紹介
gamaniabrandcenter
ブランドセンターメンバーが共同でつづっているブログです。
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