このごろ多くの人が、iOSやAndroidプラットフォームのアプリを開発後、別のプラットフォーム上でも使えて、Appleファン、Androidファンが一緒に使うことのできるアプリを望んでいます。しかし、クロスプラットフォームを開発設計中、開発チームはハードウエア/ソフトウェアの違い、スクリーンの解像度やユーザーインターフェースの違いなど、とても大きな課題に直面することがあります。私達はiOSとAndroidソフト/ハードウエアの規格を変えることはできませんが、「インターフェースと操作体験」のテクニックで、AppleファンもAndroidファンにもすばらしい操作性を体験してもらうことができます。
続いていくつかのクロスプラットフォームアプリの設計実例を通して、これらのアプリでどのようにAppleファン、Androidファンが操作体験に満足するか、見てみましょう。
製作前に異なるプラットフォームの設計規準を理解していると、アプリの使用性を向上することができます。
アプリを設計する際に多くのユーザーの操作慣れを考えると、ユーザーが簡単に早く慣れ、このアプリを長く使ってもらえるようにすることが必要です。それぞれのプラットフォームの操作と設計規準がすべて異なる場合、もし時間もコストもなく、ユーザーの操作研究ができないなら、各プラットフォームのサイトから設計規準をチェックすることから始めると良いでしょう。
「戻る」を例にすると、iOSのインターフェース上のガイドの左上にはっきりと「戻る」ボタンがあり、これはアプリにおいて「戻る」の操作を行う際に用います。
しかしAndroidプラットフォームでは「戻る」の操作方法は2つあります。(1) インターフェース左上の「戻る」ボタン(2)ナビゲーションキー上にも「戻る」の機能があり、ホームに戻ることができます。
Andriod上の機能操作は非常にフレキシブルで、どんな状況でも「戻る」ボタンが押せるのですが、うっかりホームに戻ってしまうことがよく起こります。そのためAndroidのアプリはインターフェース設計上でナビゲーションバーを表示し、ホームに戻ってしまう回数を減らします。
操作の流れを統一し、ユーザーが何度もやり直すことを減らします。
ユーザーが同じ製品に対して2パターンの操作方法に悪戦苦闘しており、精一杯学んでも、首をかしげてばかりいたら、アプリを削除してしまうかもしれません。
Pocketを例にすると、iOSとAndroidクロスプラットフォーム設計において、視覚、操作の流れや動きなどが最も一致しているアプリです。記事をPocketに保存するには、iOS/Androidともに、たった3ステップで完了です!(1)ホームページを開く(2)シェア機能をスタート(3)Pocketにシェアを選択
iOS – 記事を保存するプロセス
Android – 記事を保存するプロセス
良い操作機能があればそれを他のプラットフォームへ応用しましょう!
異なるプラットフォーム上ではもともと開発ツール、プログラム言語、フレームワークも異なるため、機能の操作方法も違います。「リフレッシュ」(Refresh)の機能を例にすると、引っ張って更新(Pull down to refresh)は、iOSの比較的新しいバージョンに内蔵されている機能です。しかし、Androidからしてみると、引っ張って更新機能はプログラムを書き直す時間がかかり、またコストもかかるため、通常はリフレッシュ機能ボタンをつけることで代用しています。
もしも良い操作方法でユーザーの満足度をアップすることができるなら、何故異なるプラットフォーム上での使用制限をなくさないのですか? FacebookはAndroidのみに手動リフレッシュ機能がありましたが、プルリフレッシュ機能をiOSとAndriodに応用していますます。2つのプラットフォームのユーザーは同じ操作で、ユーザーは便利に状態をリフレッシュできます。
クロスプラットフォーム設計の開発は大きな作業です。異なるシステムのユーザーの操作慣れをよく理解することが必要で、異なるプラットフォーム操作の特性を有効に使って、クロスプラットフォームのインターフェース上の制限を取り払うことにより、異なるプラットフォームのユーザーにスムーズに操作してもらうことができるのです。
作者紹介
エルゴノミックデザインセンター / T-T Yang
ユーザー中心の設計方法UDC(User-Centered Design)とは、各ケースの実行や改良にユーザーの体験を取り入れる方法です。