時間にして72時間、距離にして966キロを経て、「ガマニアカレッジ号」が台湾への帰還を果たしました。ガマニア思いやり基金が主催したサマースクール、今年度のメインテーマは「勇気」。6月のプレイベントは「ガマニアカレッジ号」から始まります。
▲出発前の記念写真
香港から高雄、勇気ある航海
「ガマニアカレッジ号」は10名の志ある青年を募り、共に大海原へ出ました。彼らの重要任務はヨットの「ガマニアカレッジ号」を香港から台湾の高雄まで帰港させることです。各地より集まった青少年たちは赤の他人同士ですが、短期間のうちに意思の通じる共同体を作る必要があります。帆の揚げ方やロープの結び方を学び、さらには厨房に立ち、航海生活の食事を毎食自分たちで用意しなければなりません。
▲意思の疎通はプログラムの重要な要素のひとつ。
▲「ガマニアカレッジ号」、いざ冒険の海原へ!
厳しい訓練、そして「ガマニアカレッジ号」出航!
イベント期間は全6日の日程で、海上訓練が3日、航海が3日となっています。香港に着いたメンバーたちは厳しい海上訓練プログラムに臨みました。航海図の読み方に始まり、高さ4mのジャンプ台から飛び込む適性テスト、帆を風向きに合わせる技術、海難事故に遭った時の対処法などを訓練しました。その他にメンバーの連帯感・信頼感を養うメンタルプログラムもありました。短期間の集中訓練はメンバー同士の理解を深めました。全員が船の狭い空間に慣れるように出航前から船上で夜を過ごし、環境の熟知を図りました。3日間の海上訓練プログラムもこれでひと段落です。
▲「ガマニアカレッジ号」の航路は香港から高雄を目指す。
▲海上での訓練も欠かせない。
▲海上での訓練も欠かせない。
▲講師の説明に聞き入るメンバー。
▲船内の狭いベッドと通路。航海中、メンバーはここで生活をともにする。
▲広くはない船長室に航海機器や資料がぎっしり。
▲これが出発前に船で食べた一番のごちそう。なぜなら、この後こんな食事にありつけることは……
4日目の早朝、メンバーたちはカレッジ号の出航を心待ちにし、期待で胸をふくらませていました。船を動かす前に海に飛び込む儀式があり、皆で協力しなければ海から上がれません。お互いを助け合ったメンバーたちは、改めてカレッジ号で台湾に戻るという使命を果たす決意を固めました。そして「ガマニアカレッジ号」の航海がついに始まります!
▲ジャンプの後は仲間と力を合わせて…ヨーイショッ!
▲船の隅々までチェック!
▲帆を畳むのもチームワーク。
強烈な日差しと絶え間のない揺れがメンバーを襲う
出航の興奮も冷めやらぬうちに、強烈な日差しと船を上下に揺らす波にメンバーたちはめまいや吐き気を催しました。航海中、メンバーたちは4時間ごとに甲板に出て、帆の操作と監視を交代でしなければなりません。めまいと吐き気で歩行が困難な状況にメンバーたちはひどく悩まされました。その上、台風の襲撃に遭い、激しく揺れる船体と巨大な波は航海をさらに難しくしました。
▲ロープ結びも船で重要な仕事のひとつ。
▲皆で一緒に引っ張るぞ~。せーのッ!
▲メンバーは一時間毎に船の経緯度など航海に関する資料を記録しなければならない。
▲疲労困憊の体を押して、甲板で見張りにつくメンバー。
▲揺れる船体の中は落下物でいっぱい。洗面台も吐いたもので見るに耐えない姿に。
勇敢なリトルファイター、「ガマニアカレッジ号」帰港クエストをクリア!
3日の航海を経て、10名のリトルヒーローは度重なる海の試練を克服し、ついに「ガマニアカレッジ号」を海洋都市高雄に帰港させました。活動期間は長くありませんでしたが、この数日に経験した出来事はメンバーたちの心に強く残っています。今回の航海は彼らに更なる自立と成長をきっともたらしたはずです。チャレンジを進んで受け入れる勇気を得た彼らは、必ずや夢に向かって大きく前進していくことでしょう!
▲最後に「ガマニアカレッジ号」の船長の登場。シブい海の漢!
▲船を下りてもすぐ宿舎には戻れず、道端で水浴びするしかなかったメンバーたち。
▲使命を果たしたメンバーたち、君たちの未来は無限の勇気に溢れてるぞ!